『墓じまい』の方法と注意したいこと!!

今回は、「田舎住まいの両親が他界し、今は地元のお寺併設墓地の先祖代々のお墓に入っていますが、遠方にあるため、なかなかお墓参りも行けず申し訳なくおもっています。
とはいえ、私が住む都心で新たに墓地を見つけて墓石を購入して遺骨を移すというのも現実的には経済事情や土地事情からハードルが高く、また私自身は、お墓のことで家族に迷惑をかけたくない気持ちから散骨を希望していることもあり、できれば私の代で『墓じまい』をしておきたいと考えるようになりました。
具体的な方法や気を付けたほうがよいことなどがあれば教えてください」
とのご相談をいただきましたので、以下簡単にはなりますが、回答してみたいとおもいます。 

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 少子化核家族化や人生100年時代といわれる超高齢化社会となり、一族みんなが先祖代々のお墓に入って、末代までずっとそれを直系で継承していかなければならない。
というお考えではない方も増えつつあるのかもしれませんね。

今時の終活として『墓じまい』を検討される方が増えている実感があります。諸事情はご相談事様々ではありますが・・・。

 今回のご相談内容の場合は、以前のコラムでご紹介した新たに購入した墓地に建てたお墓へ移す「改葬」(墓理法第2条第3項)ではなく、新たなお墓については考えておられないようですが、『墓じまい』した後、ご近所の納骨堂をお探しになることを検討されるのであればお墓移転と同様の「改葬」手続きが必要となりますので、第3号コラム(『お墓』の移転にはお役所の許可も必要!!)もよかったら読み返してみてくださいね。

 ここからは、『墓じまい』後は遺骨を手元に置いて供養される場合や散骨される場合を簡単に説明したいとおもいます。
 これらの場合は、前述した墓理法の「改葬」には当たらないと解釈されているので、実は、法律上は特にしなくてはいけない手続きはありません。
(もちろん、手元供養といっても自宅の庭に埋めるのは原則法律違反になりますし、散骨する場合も、散骨場所等法律で一定のきまりはありますので、その点ご留意くださいね。)

しかし現実的には、墓地や霊園が定める規則等によって遺骨の取り出しについて一定の手続きを必要とされるのが通例で、役所の改葬許可申請を要求されることになる可能性は高いとおもいます。

また、寺院墓地の場合は、寺院の定める典礼方式による供養も必要となるでしょう
まずは、墓地や霊園とどのような約束や権利義務関係等にあるのかなどの契約関係をしっかり把握するようにしてください。
寺院等との檀家契約や墓地使用契約の書類がないか確認してみてください。見つからない場合は、墓地や霊園の管理者に問い合わせをして、必要な手続きを確認してみることになるかとおもいますが、その場合は聞取り内容等注意が必要ですので、専門家へ代行をお願いすることも検討してみてください。
 
 次に必要となるのが、遺骨を取り出した後の、墓石の撤去や墓地の原状回復作業となります。こちらも、墓地や霊園が定める規則等によって方法が決められていることが通常かとおもいますので、あわせてしっかり確認しておいてください。

 また、これらの問合せをする際、墓地や霊園の管理者から、『墓じまい』の依頼者が、お墓の祭祀承継者なのかを確認される可能が高いです。ご自身が祭祀承継者にあたるのかも事前にしっかり確認しておくことをおすすめします
確認の結果、祭祀承継者が別におられる場合は、その方としっかりお話しをされて祭祀承継者の変更手続きをされるか、またはその方に『墓じまい』手続きについて全面協力いただく必要があります。

 これら『墓じまい』手続きを進めるにあたっては、関係者間でトラブルとなる事案も散見されています。

  ・寺院側からの高額な離壇料を請求された
  ・希望する典礼方式を寺院側から拒否された
  ・永代供養料や永代墓地使用料の一部返還を要求したが・・・
  ・墓石の撤去を依頼した業者が約束した処分方法をとらなかった
  ・親戚間で祭祀承継者 問題勃発

などなど。様々な事情や心情が複雑にからみあって、収拾がつかない泥沼騒動になってしまうことも少なくので、早め早めに専門家等に相談しながら、できるだけトラブルを避ける方法を選択しながら進めていかれることをお薦めします。

以上簡単ではありますが、今回のご相談の回答とさせていただきます。
参考になれば 幸いです。

 今回読んでいただいて、『墓じまい』手続き面倒そうだから、丸投げで手続き代行してもらいたいけど、誰に依頼したらいいのかと思われた方は、まずは、So-ken主催のラストハウス無料相談会やリモート相談を利用して相談してみてください。

『墓じまい』にかかる手続きは、行政書士が代行可能ですので、私が担当してしっかりお話しをお伺いしたうえで、具体的なご相談内容に必要なサポート体制や内容・条件等をご説明させていただきたいとおもいます。

またもちろん、『墓じまい』以外の相続・終活のことを

具体的に相談してみたい方も、無料相談会やリモート相談を是非ご利用くださいね。

そして、このコーナーで取り上げてほしい「相続」「終活」のテーマや具体的なお悩み相談なども、まだまだお待ちしております。
 

 急に寒くなってきましたし、まだまだコロナ禍の不便・不自由な日々ですが、皆様くれぐれもお体お大切にご自愛のうえお過ごしくださいませ。

 

筆者「るみchan先生」こと岩井留美

 

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