『リバースモーゲージ』で老後資金問題は解決?

今回は、
リバースモーゲージという方法を使うと、
死ぬまで自宅を手放さなくても老後資金がまかなえる。
という話を耳にしたのですが、それってどういう仕組みなのですか?」
とのご質問をいただきましたのでお答えします。

リバースモーゲージの4つのリスク

リバースモーゲージ』とは、簡単に説明すると、

主に、高齢者が居住する住宅や土地などの不動産を担保として、
一括または年金の形で定期的に金融機関から融資を受け取り、
受けた融資は、借り手の死亡時等に、その担保不動産を売却し、
元利一括で清算する仕組みです。

皆さんがよくご存じで利用された方も多い『通常の住宅ローン』は、「購入する自宅を担保に金融機関から一括で融資を受け、毎月返済していく」というものに対して、

リバースモーゲージ』は、自宅を担保に金融機関から定期的にまたは一括で融資を受け、最後に一括返済する」というものなので、逆住宅ローンみたいなものとおもえば理解しやすいでしょうか。

リバースモーゲージ』を利用することで、人生100年時代に必要といわれている「年金以外に必要な2000万貯金?!」がなくても、老後資金や介護費用が不足したときに、自己所有の自宅に住み続けながら生活費を捻出することが可能になるかも。ということで、最近また注目されてきているようです。

実は『リバースモーゲージ』のしくみは、もともと高齢者の持ち家に着目した低所得者向けのセーフティネットとして、都道府県社会福祉協議会が実施した「不動産担保型生活資金」という制度だといわれています。

保有財産がほぼ自宅だけなのに、今後もらえる年金だけでは老後資金がきびしい。とおもっておられる方にとっては、心強い老後資金確保の手段のひとつにはなるかとおもいます。

ただし、利用する前に知っておいてほしいのは、自宅を担保にする『リバースモーゲージ』には、主に、4つのリスクがあるということです。

1つ目:「長生きリスク」

生きている間に借入総額が不動産の評価額に達する可能性があり、その場合は、生きている間に結局売却して清算となるため、より年老いてから別の住み家を探さなくてはならないのに資金がない状態となってしまうことも・・・

2つ目:「相続人リスク」

借主である所有者が亡くなった後、自宅が売却清算されてしまうので、配偶者や子どもが同居している場合には、相続人が現金で借入金総額を返済できないかぎり、住む場所を別途確保する必要があります。

3つ目:「金利上昇リスク」

固定金利商品でないかぎり、借入の途中で金利が上昇する可能性はあり、その場合、受け取り総額が減ることになります。

4つ目:「地価下落リスク」

不動産の評価額が下がると、追加担保が必要になったり、貸止めや返済を迫られる可能性もあります。
 
 実際に、これらのリスクを考慮した金融機関が損をしない『リバースモーゲージ』商品となっているため、自宅の土地がある地域・住宅の構造や耐震性・申し込める人の年齢制限など、借入額等応じてしっかり査定を受けることになります。
なので、自宅をお持ちの誰でもが、老後の生活資金や介護費用にあてるために利用できる仕組みとはいい難いとおもいます。安易にとびつかず、専門家のアドバイスなども聞きつつ、自分や大切な家族にとって利用価値がある仕組みかしっかり見極めながら、活用していただければとおもいます。

 今回 ご説明した『リバースモーゲージ』のほかにも、所有者ではなくなるけれども、一定の賃料を払って今まで通り自宅に住み続けられる『リースバック』という方法や、逆に、老人ホームへの転居などで住まなくなった自宅を利用してもらう『JTIのマイホーム借上げ制度』なども、老後資金づくりの手段として注目されていますので、比較してみるのもいいですね。

他にも、「不動産」の活用や相続承継に関しては、気をつけていただきたいことが個別案件ごとに沢山ありますが、長くなってきましたので、今回はここまでとさせていただきますね。

もし、ご自身・ご家族の「相続」「終活」でのご心配事など、具体的に質問などしてみたいな。とおもわれた場合は、So-ken主催のラストハウスでの無料相談会を利用してみてくださいね。

筆者「るみchan先生」こと岩井留美

 

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