新型コロナウィルス感染症(COVID-19)で亡くなられた方のご遺体は?

 今回まずは、この度の新型コロナウイルス感染症により亡くなられた方にお悔みを申し上げるとともに、罹患された方とご家族・関係者の皆様には謹んでお見舞い申し上げます。

 現在闘病中の皆様には一日も早いご快復を、感染の不安とむきあいながら自粛生活を過ごされている皆様には心身のご無事を心よりお祈り申し上げます。

そして、医療機関や行政機関の方々など、感染拡大防止に日々ご尽力されている皆様には、深い敬意と感謝を申し上げます。
 
 緊急事態宣言下での日常は不便・不安がいっぱいですが、こんな時だからこそ、最
善を祈りつつ、冷静に最悪にも備える事が大切だなと感じます。

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 また、この緊急事態に乗じ、デマ情報・フェークニュース・新手の詐欺商法など、新型コロナウィルス以外の悪者が横行するという現実は、人間の善悪表裏の一面をみるようでとても悲しいですが、こんな時だからこそ、正しい情報収集と分析・選択と行動実践できる人間力を問われているように感じます。

 わたしには、皆様に起こってしまった事実を変える力はありませんが、辛いや不安なお気持ちに寄り添い、災いは誰にでも起こりうる。という現実を冷静に受け止め、自分に今後起こりうるかもしれない最悪にも備えながら、どんな日々でも、その方に可能な楽しみ・喜びをみつけて笑顔で過ごして頂けるよう、法律とお金のプロとして、正しい知識や情報の提供・よりよい選択肢探しのお手伝い・サポートを今後も誠意をもって続けていきたいな。と改めて感じる今日この頃です。
  
 さて、今回は、「新型コロナウィルス感染症(COVID-19)により亡くなられた方のご遺体は24時間以内に火葬しないといけないの?お葬儀もできないの?」というご質問をいただいていますので、以下できるだけ簡単にお答えしていければとおもいます。
 
 芸能人の志村けんさんが亡くなられた時の報道等で、ご遺族の方がご葬儀もできず火葬にも立ち会えずのとても悲しいエンディングになってしまった。と知り、今回の新型コロナ感染症が原因で死亡した場合には、寂しく誰に見送られることもなく24時間以内に火葬され、骨壺に入った後にしか遺族には対面できないんだ。と思い込んでしまわれた方も多いのかもしれませんね。

 確かに、感染防止・遺された人の命を守るという大切な観点から、このような選択肢を取らざるを得なかったのかもしれません。

 ただ必ずしも、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)により亡くなられた方のご遺体を24時間以内に火葬しないといけないわけではなく、お葬儀も絶対できないわけではありません。

 厚生労働省のHP内、『新型コロナウイルスに関するQ&A(関連業種の方向け)』(令和2年4月15日時点版)の、『3 遺体等を取り扱う方へ』の問1に、次のように回答が示されています。

(回答)
新型コロナウイルスにより亡くなられた方及びその疑いがある方の遺体は、24時間以内に火葬することができるとされており、必須ではありません(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第30条第3項、新型コロナウイルス感染症を指定感染症として定める等の政令第3条)。
感染拡大防止対策上の支障等がない場合には、通常の葬儀の実施など、できる限り遺族の意向等を尊重した取扱をする必要があります。」

 この回答内容からすると、通常は、墓地、埋葬等に関する法律で24時間以内の火葬は禁止されているが、新型インフルエンザ等対策特別措置法にもとづき、24時間以内に火葬することが可能だし、当該法令やガイドライン等によると、感染防止対策がきちんとできるのであれば、葬儀も通常通り行うことが可能ではあるということです。

 実際に、ご遺体を、非透過性の納体袋に入れて密閉し、納体袋の表面を消毒すれば、ご遺族でもご遺体を搬送することは可能のようで、ご遺族の意向があって、柩を開けて拝顔したり、花入れすることはできなかったが、ほぼ通常の葬儀を行ったケースもあるようです。もちろん、この場合も、お身内以外の会葬者は極力列席を控えられたようです。

 しかし、個別のケースごとにお葬儀を行えるかどうかは、感染防止対策がきちんとできる葬祭業者を見つけられるのか、各市町村での火葬場事情はどうなっているのか、など日々変わる状況の中での選択肢を模索し、辛いですがご遺族が、何を一番大切に  すべきかをご判断されるしかないのが現実かなとおもいます。

 もう少し詳しい解説が欲しいなと思われた方は、上述した厚労省HP内のQ&Aの続き
にある問2『新型コロナウイルスにより亡くなられた方及びその疑いがある方の遺体の搬送作業や火葬作業に従事する者が留意すべき事項はありますか。」の回答もあわせて確認いただければ、ご参考になるかとおもいます。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/covid19_qa_kanrenkigyou.html#Q3-2


以上、今回は、終活・相続に直接関連するお役立ち情報ではなかったかもしれませんが、新型コロナウィルス感染症に関するご質問を取り上げさせていただきました。ご参考になれば幸いです。

 一日も早いコロナ禍の終息と読者の皆様のご無事を心から願っております。
 そして、またSo-ken主催のラストハウスでの無料相談会や座談会でお会いできる日がくることを、楽しみにしたいとおもいます。

 それと、こんな時でも、相続・終活について具体的なお悩みをお持ちの方もいらっしゃるとおもいます。相談は早いにこしたことはありません。その際は遠慮などせず、ぜひ、So-kenさんの相談受付センターを通じて、お問合せくださいね。

では、また。これからも色々なかたちで皆様のお役にたてれば幸いです。

 

筆者「るみchan先生」こと岩井留美

 

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